2016/12/01

自律走行やARに必須なSLAMとは?

自律移動すごい
実現すれば車は運転する必要はないし、コタツから出たくなければロボットにもの持ってきてもらえるし

それにはまず第一に自分の位置と障害物の位置がわかることが必要


既存の技術だとカーナビとかグーグルマップとか。

これらはGPS=人工衛星がどこにいるか教えてくれる技術。

GPSじゃできないこと
○自分の家でロボット動かす
 ⇨障害物位置なんて毎回場所も変わる(地図がない)
○倒壊した原発とかの建物のなかにロボットをおくりだす
 ⇨障害物位置が未知(地図がない)
○宇宙とか深海探索
 ⇨そもそもGPSが届かない

ということは以下が必要
「①自分の位置とともに②障害物の位置がわかり、③電波がなくてもうごくこと」

SLAMの登場にはまだ早い。①、③に着目して必要なことを修正する。
電波がなくても動く自己位置推定できる装置の既存例
○加速度センサ
 ⇨速度の変化がわかるセンサ、動いた距離もわかる
○ホイールオドメトリ
 ⇨タイヤがどれぐらい転がったかで自分の動いた距離がわかる

これだけだと足りないこと
 ○センサで値を取得するたびに誤差がたまり、本当の値とは離れて行く
 ⇨このような自分の状態を知るセンサを内界センサといいます
  目をつぶって歩いてるみたいな感じ

ということで必要なこと修正
「①自分の位置とともに②障害物の位置がわかり、③電波がなくてもうごいて、④誤差もたまらないこと

ここでSLAMが登場

Simultaneous Localization And Mappingの略で
カメラとかLRF(レーザレンジファインダ)とかの自分以外の状況を知ることのできる外界センサをつかって未知の環境において「同時に(Simultaneous)、自己位置推定(localization)、と(And)、地図作成(Mapping)」を行います

カメラとかLRFなどの外界センサを用いることで②障害物位置がわかり、そこから①自己位置も計算することができるし、③電波がなくても動く

最大の特徴としては④たまった誤差を収束することができます

SLAMはGPSや内界センサを用いた自己位置推定とは相性がよく、適用対象にいろいろなセンサを載せる余裕があるならば同時に用いることで欠点を補い合うことも可能

また、GPSほどの誤差の収束は見込めないし、優秀な内界センサを用いたときよりは局所的な移動の推定結果が良くない(最近は外界センサだけで十分な精度のものも多い)という特徴はある。

④たまった誤差を収束するとは?
センサで取得すると誤差がたまり、歩いてきた軌跡とか地図もずれる
このズレを修正していくのが誤差の収束

外界センサによって見たことある景色を再び観測した時に誤差が溜まっていたら矯正できる

GPSではないので自己位置の推定は徐々にズレていくはずだが、見たことある景色を再び観測したことがわかれば、ズレを把握することができる。
ズレを把握できたら今まで歩いてた姿勢とか障害物位置も修正可能

これをLOOP CLOSINGと言い、地図を作れることとともにSLAM最大の特徴の1つ

以下に図を示します.


(参考)SLAM実用例
すでに掃除用ロボットとかに組み込まれている
将来的には
 ○自動運転
 ○AR表示の基準
 ○老朽化したインフラの観測
 ○宇宙や海中の探索用ロボットに搭載する

以上、SLAM概要でした

次回、SLAMの起こりとSLAMアルゴリズム

2 件のコメント:

  1. すごくわかりやすいです!
    ありがとうございました!

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    1. 少しでも参考になればうれしいです!

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